ムード atmosphere 2005 9 1

 ムードに弱いのが、日本人の特徴でしょうか。
雰囲気に負けて、情緒的に、物事を判断する傾向があります。
 昔、こんなことがありました。
小選挙区制度の導入に反対する者は、「人にあらず」という雰囲気になってしまい、
急いで導入した結果、
今は、小選挙区制度を導入したことを後悔している議員が多いと聞きます。
 もうひとつ。
介護保険制度の導入に反対する者は、「人にあらず」という雰囲気になってしまい、
急いで導入した結果、今は、いろいろと手直しをしています。
 選良と言われる国会議員ですら、このレベルですから、
マスコミも国民も、同じような結果になってしまいます。
 小選挙区制度や介護保険制度の導入の時、
マスコミは、すっかり政府に丸め込まれてしまい、政府と一緒になって、
こうした新制度に反対する者は、「人にあらず」という雰囲気を作っていました。
マスコミも、ムードに弱く、情緒的な判断をしていると言えるでしょう。
 今、話題の郵政改革。
これもまた、ムードに流され、情緒的な判断をして、
上記のケースのように、「拙速」とならないように注意してほしいものです。
 気のせいか、参議院で否決された郵政民営化法案は、
「骨抜き」どころか、「骨なし」のように見えます。
 そう感じるのは、私だけでしょうか。
万が一、「骨なし」の郵政民営化法案について、騒いでいるだけだとしたら、
国会議員もマスコミも、選良(エリート)という看板は降ろすべきでしょう。
 昔、このような言葉がありました。
「平家にあらずんば、人にあらず」
 「拙速」
仕上りは下手でも、やり方が早いこと(広辞苑)。





































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